Vol.0038 相乗りサービス『Uber Commute』がバンガロールで4年ぶりに再開。インド全土に広がるだろうか?
よりよい公共交通機関提供を目指して再開
インド最大のスタートアップメディアであるYourStory社の2020年9月28日付けの報道によると、Uber(ウーバー)がバンガロールで4年ぶりに相乗りサービス『Uber Commute(ウーバー・コミュート)』を再開するようです。同サービスはバンガロール市内の規制によって4年前に中止していましたが、新型コロナウイルスが大流行する中、より良い公共交通機関の提供のためサービスを再開しました。
サービスを利用するにあたって『待機者リスト』の登録が必要ですが、バンガロールでは9月28日時点で2000人近くの待機者がいることが明らかになっています。Uber Commuteの通勤サービスは20ルピー(約28円)の低価格から利用可能で、似たような通勤経路を利用する顧客や、同僚をマッチングさせ相乗りサービスを提供することで、交通量を減らすことに貢献し、時間、コスト、環境面の全てにおいてメリットを生み出すことが可能となります。
前日の登録から時間帯ごとに相手とマッチング
同社の説明によると、朝の通勤の情報は前日の21時までに提出しなければならず、夕方の帰宅情報は15時までに提出する必要があるようです。この時間帯にマッチングが行われ、マッチング相手の情報などをアプリ上で確認することができます。またユーザーは車両情報を登録し、運転免許証や身元確認、非商用登録証明書、その他政府の指定する書類を提出することで、Uber Commuteのドライバーとしてもサービスを利用することが可能となります。
支払いは全てデジタルペイメントとなっており、同社のアプリで利用可能なオンライン決済手段のいずれかで支払うことができます。同社のブログではどの都市でUber Commuteのサービス利用が可能か、また各都市のサービス利用可能開始時期に関しては触れていませんが、サービスが再開されていないデリーでも『待機者リスト』の登録項目はあるようで、現在需要がどれくらいあるのかを計っているようです。今もなお脅威を振舞っている新型コロナウイルスの感染対策として、ドライバーを除く乗客は2名までとし、助手席の利用禁止、また、マスクの着用、乗車前の手の消毒が義務づけられています。
会社出勤再開も増え、求められる渋滞対策
インド国内の新型コロナウイルス感染者の累計は9月29日時点で600万人を超え、一時期に比べ新規感染者の増加数は落ち着きはしたものの、現在もなお1日8万人を超す新規感染者数を記録しています。
そんな中、インド政府は低迷する経済状況を懸念し、6月末より徐々にロックダウン(経済活動規制)を緩め、今ではジムやパブ、学校も再開した地域もあり、私の住んでいるバンガロールはコロナ以前と変わらないくらいに活気が戻ってきました。WFH(Work From Home:在宅勤務)が続いている会社もありますが、会社出勤に戻している企業が増えてきたことで、朝の通勤時間や夕方の渋滞問題も再発しています。そんな中でのUber Commuteは利用者、そして社会全体にとって欠かせないものとなりそうです。今後他の都市でも同サービスが広がっていくことを期待しています。
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相乗りサービス『Uber Commute』がバンガロールで4年ぶりに再開
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