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週刊インドトピックス

vol.0181 Google Mapsがインドで大進化!EV充電ステーション情報や新機能を続々導入

Google社は、インドでの競争激化に対応するため、Google Mapsに新機能を発表しました。新機能には特に、EV充電ステーションの情報提供、フライオーバー(高架橋や立体交差)のコールアウト、AI駆動のルーティング機能などが含まれています。
これは、インドのユーザーを魅了しようとする試みであり、Ola Mapsとの競争が背景にあります。Googleは開発者向けのGoogle Mapsプラットフォームの価格を最大70%引き下げると発表し、これに対抗する形でOlaも開発者に1年間の無料アクセスを提供しています。

新機能の中でも注目されるのは、EV充電ステーションの情報提供です。インドはこの機能を初めて導入する国であり、ElectricPe、Ather、Kazam、StatiqなどのEV充電プロバイダーと提携して、8,000以上の充電ステーションの情報を提供します。これにより、EVドライバーが安心して道路を走行できるよう支援します。

他にも、運転中の四輪車が狭い道路の利用を減らすための新機能や、フライオーバーのコールアウト機能が導入され、これによりドライバーは事前にフライオーバーを認識し、より安全に利用できるようになります。これらの機能はインド市場向けに特化されており、まずはAndroidデバイス向けに8都市で展開され、iOSやその他の都市への展開も予定されています。

また、Google社はKochiとChennaiの二つの都市でのメトロチケット予約機能も導入し、ONDC(政府が推進するEコマースのオープンネットワーク)とNamma Yatri(公共交通サービスのプラットフォーム)との協力で公共交通機関の体験を向上させています。道路工事や交通事故の報告も簡単になり、ユーザーは数タップで道路状況を報告できるようになります。

 

これらの機能は、インド市場での競争力を高めるためのものであり、Googleはインドを革新の中心と位置付けています。

Olaの創業者であるBhavish Aggarwal氏は、インドのデジタル主権を主張し、Ola Cabsが完全にGoogle Mapsから脱却し、自社のOla Mapsを使用することを発表しました。これにより、Olaはコスト削減を実現しています。

 

Source:インドでの地図戦争激化!Google Mapsの新機能でOlaに対抗

 

筆者が暮らすベンガルールでは、SwiggyやZomatoなどのクイックコマースの販売員が二輪車EVを使用している姿がよく見かけます。インド政府もEVを推進、優遇する様々な政策を導入しており、今回のGoogle Mapsの新機能追加によって充電インフラが拡張されることによって、二輪車EVがさらに普及することが期待されます。

 

(文責:大森太郎)