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【インドGCC】IT人材不足を打破する「グローバル開発拠点」の全貌

最近GCCという言葉をよく聞くようになりましたよね。日本企業がインドにGCCを設置する動きも増えてきていますので、今回は日本企業がまず理解しておくべき欧米企業の先端事例や最新の潮流を深ぼって解説してみたいと思います。

インドにGCCを設置しようと検討している企業様のその裏側には日本側の事情、つまり、なかなか良い人材を採用できないという、というかなり切羽詰まった実情が見え隠れします。

GCCとは「Global Capability Center」の略なんですけど、「インド=コスト削減目的のアウトソーシング先」と、こういうイメージを持ったままの方もまだまだ多くいらっしゃるかもしれませんけど、これは今や昔の話です。現在のインドGCCはそんな次元をとうに超えていてですね、世界のグローバル企業がAIや最先端の製品開発を行うもはや企業の「心臓部」に進化しているんですよね。

そこで今回は、そもそもGCCとは何かという基本から、アメリカやイギリスなどのグローバル企業がインドのGCCで何をしているのか?つまり、具体的にどんな機能を担っていて、どのように成長してきたのかも踏まえて、後半では日系企業向けにコスト・リスクを抑えながら小さく始められる「マイクロGCCの設置方法」についても解説してみたいと思います。

【ポイント】
日本企業は、単なるコスト削減のためのアウトソーシングではなく、自社の高度なAI・ソフトウェア開発を内製化する「GCC」をインドに設立すべきです。なぜなら、製造業の「スマイルカーブ化(ソフトウェア化)」が急務である一方、国内でのIT人材確保は困難を極めるためです。また、EORやBOTモデルといった低リスクな進出支援エコシステムが整い、インド政府による税制緩和も追い風となっています。

【重要ポイント】

  • ・機能の進化: 欧米企業はすでにインドを「世界共通のデジタル開発の心臓部」として活用。
  • ・多様な進出方法: 10名規模で短期設立する「マイクロGCC」や、専門ベンダーに移譲を前提で委託する「BOTモデル」が日系企業でも増加中。
  • ・成功の鍵: 「下請け」扱いせず、経営陣を送り込み、優秀なインド人材に見合った人事評価やキャリアプランを用意することが必須。

インド進出の最新トレンド「GCC(グローバル・ケイパビリティ・センター)」とは何か?

かつて、多くの企業はコスト削減を目的に、インドに対して単純なプログラミングやバックオフィス業務を「外部に委託」するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を行っていました。ただ、現在のGCCは、外注ではなく自ら拠点を設立し、自社の正社員としてインドの高度人材を雇用する「戦略的内製化を実現するための拠点」へと進化しています。

グローバルケイパビリティセンターとは何か?

日本の製造業が直面する「スマイルカーブ化」とソフトウェア内製化

日本の製造業などは今、製品の価値が「ハードウェアの組み立て」という川中から、「ソフトウェア設計や研究開発」という川上、そして「データ利活用やサービス提供」という川下にもシフトする「スマイルカーブ化」という歴史的転換点に直面しているとも言えますよね。つまり、日系製造業が果たすべき使命は、もはや「安価な労働力での生産」ではなくてですね、ソフトウェアありきで顧客体験をリアルタイムでアップデートし続ける「次世代型のソフトウェア・デファインド・マニュファクチャリング(SDM)」の実現、ということになります。

国内のIT人材不足を打破する「生存戦略」としてインドが選ばれる理由とは?

日本国内では、IT人材の約70%がIT企業に偏在していて、製造業が優秀なデジタル人材を直接雇用するのは絶望的に難しいという状況に陥っているとも言われています。だからこそ、豊富で優秀なIT・AI人材を抱えるインドにGCCを設立して、自社の新たな知的財産を創出したり、コアなテクノロジー開発を外注するんじゃなくて、自社のガバナンスがしっかりときいた状態で内製化していこう、というのが、今の日本企業に残された生存戦略のひとつになっているわけです。

スマイルカーブ理論から読み解くインド活用の本質

もう少し俯瞰して抽象化してみると、私たち人間にも同じようなことが言えることかもしれません。AI時代に人間は何をすべきか、こういう問いは最近よく聞かれますけど、台湾のIT企業Acer(エイサー)の創業者であるスタン・シー氏が提唱した「スマイルカーブ理論」はまさに的確な指摘だと感じています。つまり、AIが得意とするのは、膨大なデータ処理、高速なパターン認識、論理的な最適化計算といった、主にスマイルカーブの「中流」に位置するタスクですよね。それに対して私たち人間が集中すべき領域は、スマイルカーブの左右両端。 つまり「上流」では、まだ誰も気づいていない課題を発見したり、それを解決するための斬新なアイデアやビジネスモデルを構想する企画力や創造性が求められていますし、「下流」では、顧客の深層心理に寄り添って、強い信頼関係を築いたり、感動的なブランド体験や物語を提供できる共感力やストーリーテリングを内包したコミュニケーション能力が重要になってくるんだと思います。

AIの進化は、人間の役割を一方的に奪うのではなくて、むしろ「人間にしかできないことは何か」、そして「人間の真の価値はどこにあるのか」、こう私たちに再認識を迫ってきていますよね。こういうスマイルカーブ理論に基づくと、人間が今やるべきことはもはや「リスキリング」というレベルではなく、「生まれ変わる(=転生)」なんじゃないかとも感じます。この「生まれ変わる」ためには環境を変え、付き合う人を変えることがもっとも近道であることは大前研一さんの言葉としても有名ですけど、だからこそ「いつかインドへ」ではなくて「ぜひ今、インドへ」とお伝えしたいと思います。

そして、付き合う人を圧倒的に変えていくこと、生成AIを他の誰かに任せるのではなく自らが付き合っていくこと、つまり外注ではなく、インドという舞台をうまく活用して、戦略的内製化をどれだけ進めていけるかがこれからむちゃくちゃ重要になっていくんじゃないかと感じているわけです。

それではここから、インド国内におけるグローバル企業GCCの潮流と、日本企業の具体的なGCC設置事例を深掘りしていきたいと思います。

グローバル企業のインドGCC、4つの進化フェーズ

まずは、欧米などのグローバル企業がどのようにインドGCCを活用してきたか、その発展の変遷を見ていきたいと思います。大きくはオフショア開発を担うODC、バックオフィス機能を担うBPO、そして横断的かつより高度で複雑な業務を担うShared Service Center(SSC)やKPO、そして、グローバル市場向けの研究開発や戦略を担うR&D拠点という4段階に区分されるんですけど、ここで重要なのは、この区分は必ずしも「どれか一つを選ぶ」とか「第1段階から始める」いったものではなくですね、多くの企業が複数の段階を踏んで機能を拡張したり、自社のグローバル戦略とその実行フェーズにあった段階からスタートしている、というところがポイントになります。

欧米グローバル企業はインドGCCで何をしているのか?先端事例の全貌

それでは欧米などのグローバル企業のインドGCCが実際にどのような機能を担っているのかをみていきたいと思います。

ドイツ企業(Bosch・Siemens)が牽引する「SDV」と「産業用AI」の最前線

たとえば、ドイツの自動車部品大手Bosch(ボッシュ)の事例です。 Boschは、インドにドイツ国外では最大となる従業員2万人以上の研究開発拠点「Bosch Global Software Technologies (BGSW)」を構えています。ここでは、ドイツ本社からの指示をただこなすのではなく、「AI-First」を掲げて、自動車のSDV化(つまり、ソフトウェア・デファインド・ビークル、いわゆる、ソフトウェア定義型の自動車の開発)をインドから主導しています。コネクテッドカーとか自動運転向けのAIアルゴリズム、さらにはヘルスケアや製造業向けのソリューションなど、高度な製品を独自に開発して、インドから世界市場に供給しているわけですね。もはや単なるオフショアではなくて、グローバルなソフトウェア戦略の発信地になっているわけです。

次に、同じくドイツのSiemens(シーメンス)です。 Siemensはインド拠点を「ONE Tech Company」戦略の中核にすえて、NVIDIAとの提携も深めながら、数百人のAIエキスパートを投入しています。彼らは「産業用AIオペレーティングシステム」の開発をインドで加速させていてですね、生成AIを使ってプログラミングのコーディングやテストを自律的に実行する仕組みとか、物理的な試作を減らすデジタルツイン技術の開発とか、産業用メタバース構想のエンジンとしてインドGCCを活用しています。

ライフサイエンス・半導体分野で進む「研究開発の心臓部」としての活用

あと、ライフサイエンス分野もむちゃくちゃ熱くて、世界トップ50のライフサイエンス企業の約半数がすでにインドにGCCを構えている状況なんですけど、たとえばスイスのNovartis(ノバルティス)は、全従業員の約20%に相当する9,000人規模の体制をインドに構築しています。最初は他のグループ会社の業務支援などから始まったんですけど、今ではAIを使った新薬の開発やタンパク質モデリングによって創薬期間を30〜40%も短縮させるという桁違いの成果を上げています。

イギリスのAstraZeneca(アストラゼネカ)も、インドに3,100人以上の専門家集団を構築していて、グローバル向けのデータサイエンスやAIを活用した医薬品開発を包括的に提供しています。あと、ITとか半導体分野でも、アメリカのIBMはインドで10万人の従業員を雇用していて、ハイブリッドクラウドやAI、量子コンピューティングの次世代のソフトウェア研究開発を行っていますし、さらにAMDは2028年末までに約3,000人のエンジニアを雇用予定で、半導体の設計と開発に重点を置いた最大のデザインセンターをバンガロールに開設しています。

このように、グローバル企業はインドを「コスト削減の場」ではなく、「世界共通のデジタル・プラットフォーム開発の心臓部」として使いこなしているわけですね。

日系企業におけるインド国内GCC設置事例【IT・金融業界の事例】

では、ここからはいよいよ、現時点での日系企業によるインド国内GCCの設置事例について、1社1社具体的にどのような機能・領域を担っているのかを詳しく見てしていきたいと思います。

日系企業によるインドGCC設置事例

ソフトウェア開発のオフショア拠点として

【富士通】

富士通はかなり早い2006年からグローバルデリバリーセンターを設立しています。インド国内に4拠点を構え、ソフトウェア開発とかBPOなどを提供していて、2026年時点で従業員数は10,000人規模にまで達しています。

【船井総合研究所】

あと、最近は小規模なマイクロGCCを設立する動きも増えていきています。中堅中小企業向けにDXや事業拡大を支援する船井総合研究所は、2025年にEORという雇用代行サービスを活用した10人規模のマイクロGCCをなんと6ヶ月間というスピード感で立ち上げて、注目を集めました。スピーディかつスモールスタートを切りたい企業様にとってはむちゃくちゃ参考になる好例ですよね。

バックオフィス機能を集約するBPO拠点として

【野村ホールディングス】

金融業界では、野村ホールディングスが2008年にアメリカのリーマン・ブラザーズのアジア事業部門を買収したことをきっかけに、インド拠点をバックオフィスとして活用し始めました。現在では日本に次ぐ人員規模を誇る重要な拠点にまで成長しています。

【三菱UFJ銀行】

さらに、三菱UFJ銀行は2020年から本格的にGCCを構えて、現在3拠点でITやシステム関連業務を実施しています。従業員数は2026年時点で2,000人規模にまで到達する勢いで、今後もさらに拡大していく方針を掲げています。

グローバルに向けた高度な機能領域を担うKPO拠点として

【楽天グループ】

楽天グループは2014年にインド拠点を設立しました。グローバル拠点向けのプロダクト開発や技術のイノベーションセンターとして機能していて、2026年時点の従業員数は2,000人を超える規模にまで成長しています。

【メルカリ】

次にメルカリです。メルカリは2022年にグローバルセンター・オブ・エクセレンス(CoE)をインドに設立しました。これは日本と米国向けの製品開発力を拡大することを明確な目的としていて、インドの高度なソフトウェアエンジニアを活用している、というわけですね。

【第一生命ホールディングス】

あと、最近の注目事例として、第一生命が2025年にインドGCCをハイデラバードに設立しました。これは日本、アメリカ、オーストラリアを当初の対象地域としてAIやデータの活用、サイバーセキュリティ対策、先進的なソフトウェア開発などを担う拠点としてスタートしていますけど、注目すべきなのはその進出方法として「BOTモデル」を採用している点です。大手フランスの専門ベンダーCapgeminiと契約して、まずはベンダーのノウハウを活用しながら迅速に組織を構築(Build)してかつ運営(Operate)してもらった上でですね、運営が安定してから自社の組織として所有権を移管(Transfer)させるというモデルですね。1年足らずで100人規模の従業員を採用して、かつ、数年以内に500〜600人規模にまで順次拡大していく計画なので、インドGCCの運営ノウハウが少ない日本企業にとってむちゃくちゃ参考になる立ち上げ方ですね。

製造業・半導体メーカーがインドGCCを設立する「第二の波」

さて、ここからはここ1〜2年で「第二の波」として押し寄せている、製造業や半導体メーカーのGCC設置事例です。

なぜハードウェア企業(ルネサス・ローム等)がインドで高度なソフトウェア開発を担うのか?

【ルネサス エレクトロニクス】

半導体大手のルネサスエレクトロニクスは2011年からインドに進出していますけど、現在はバンガロールにおいて、マイコンやSoC(システム・オン・チップ)の設計からテストまでを一貫して行うR&D体制を構築しています。2025年時点で約500人の従業員を雇用していて、さらにインド電子情報技術省傘下のCDAC(先進コンピューティング開発センター)と提携して、半導体設計の産学連携や現地のスタートアップ支援を主導するといったこともされていて、エコシステム全体に入り込む動きを見せています。

【ローム】

半導体メーカーのロームは、2021年にグローバル・アプリケーション・センターという名前でGCCを設立して、設計・開発を担う体制を構築しています。今後数十人のエンジニアを雇用して製品開発を強化するだけでなく、2025年末にはTata Electronicsと提携し、車載向けパワー半導体の後工程(組み立て・検査)をインド国内で量産するエコシステム構築にも踏み出しています。

【東京エレクトロン】

同じく半導体製造装置の東京エレクトロンも、2025年9月にバンガロールに新たな拠点を開発する計画を発表しました。ここでは、機器設計やシミュレーションなどの高度なソフトウェア開発を行う拠点として、インドのエンジニアを活用していく予定になっています。また、TATA Electronicsとも戦略的パートナーシップを結んで、インドにおける半導体エコシステムの構築を支援していく、こういった方針を打ち出しています。

【ダイキン工業】

空調機器大手のダイキンは2025年に「ダイキンイノベーション&サービスハブ」という名前でGCCを設立しました。ここではIT開発やAI分野のケイパビリティ強化を目的に、700人規模の従業員を雇用する予定とのことで、AIやIoT技術を空調ソリューションに統合していくための心臓部としてむちゃくちゃ期待されています。

医療・ヘルスケア業界におけるインドGCC設置の最新動向

製薬や医療機器などのヘルスケア領域でも、日本企業のGCC設置の動きが活発化しています。

AIを活用した創薬・医療ソリューション開発拠点としてのポテンシャルとは?

【オリンパス】

医療機器大手のオリンパスは、2024年に現地のグローバルIT企業であるHCLTechと戦略的契約を結んでですね、ハイデラバードに研究開発機能を設置しました。ハイデラバードはインドの医療技術(いわゆる”メドテック”)のハブとしても知られているわけですけど、オリンパスは、AIを活用した診断プロセスの自動化など、インドの高度人材と協業することでソフトウェアを中心とした医療ソリューションの開発を強化しているわけですね。また、現地トップクラスの医療機関であるAIG Hospitalsとも共同研究プロジェクトを進めているようで、臨床の知見を製品開発に活かそうとしています。今後は、このR&D機能を足がかりに、将来的には自社のインハウスR&Dセンターを設立する準備も進めているようです。

【武田薬品工業】

製薬大手の武田薬品は、2024年から2025年にかけて、AIなどを活用したデジタルソリューションの開発拠点を「Innovation Capability Center(ICC)」という名前で開設しました。設立当初で約275人のエンジニアが在籍しており、2025年内には750人規模へと急拡大させる予定であるとのこと。創薬プロセスにおけるAI活用などをインドから積極的に推進していく、こういった戦略を持っているわけですね。

ご紹介したように、日系企業各社が「ハードウェアの製造」ではなく、「AI、データ解析、ソフトウェア設計、クラウド技術」、こういった領域をインドGCCにゴリゴリ任せ始めているのが、今のリアルな実態なわけですね。

なぜ今、これほどまでに日系企業がインドGCCを目指すのか?

日系企業がインドGCCを目指す背景には、①AIやテクノロジーの進化と②日本企業向けの支援エコシステムの整備があります。

AIやテクノロジーの進化に伴う戦略的内製化

AIやテクノロジーの進化によりインドGCCが加速

最近の生成AIを見ているとほんとびっくりするぐらい進化が早いですよね。製品開発における「ソフトウェア化」への対応も急務になっています。冒頭お話をしたようにこれからの製品開発は「ハードウェアを作ってからソフトを入れる」のではなく、まずは顧客ニーズに基づいた研究開発やソフトウェア設計があって、さらに顧客接点から得られるデータの利活用やさらなる付加価値サービスの創出に繋げていくというデータやソフトウェアありきの考え方に急速にシフトしてきているわけですね。インドGCCを活用することで、日本企業はITの外注文化を捨てて、インドのテック人材を取り込むことで、外注できない課題、つまりこのデータとソフトウェアを戦略的に内製化していくことができます。

EORやBOTモデル等、日本企業を後押しする「進出支援エコシステム」

GCC設立を検討する上でもっとも大切なことは、コスト・リスクを抑えながら小さくてもスピーディーに立ち上げられるかどうかです。EORの雇用代行サービスやBOTモデルによるマイクロGCCの立ち上げ、つまり、インド現地の税務・労務コンプライアンスを中心としたバックオフィスに強い専門ベンダーが人材採用から雇用代行や現地法人設立代行、メンバーの転籍手続きにいたるまでを一気通貫で伴走支援する、こういった「外注なのにしっかりと内製強化」をサポートしてくれるベンダーが登場してきたわけですね。EORについてはこちらの記事でも解説をしていますのでご興味のある方はぜひご覧ください。

2026年予算案で緩和された移転価格税制とセーフハーバールールの恩恵とは?

2026年度予算案では、GCC運営の最大の懸念であった移転価格税制が抜本的に緩和されました。従来は単純なバックオフィス業務であるBPOと、より高度で複雑な知的業務であるKPOとの間で、利益率に大きな幅があるのにその線引きがあいまいで不用意に税務リスクを負うケースも散見されましたけど、セーフハーバールールの対象閾値(いきち)が従来の50億ルピーから200億ルピー(約360億円)へ引き上げられて、かつ、「Information Technology Services」という単一カテゴリーに統合されてマークアップ率の基準も15.5%に固定されたことで、利益率による税務リスクを回避しやすい環境が整いつつあります。

インドGCC設立で日系企業が陥りやすい「失敗パターン」とは?

インドにGCCを作るうえで日系企業がよくおちいる失敗パターンは、日本本社の経営陣がインドのGCCを「単なるコスト削減のアウトソーシング先」と見なしてしまうことです。

インドの優秀なIT人材は「グローバルで挑戦的な仕事」を求める傾向にあるので、日本の下請け的な作業ばかりだとすぐに辞めてしまいますし、そもそも優秀な人材は相応に給与水準も高くなってきています。なので、インドには経営に近いトップ級人材を送り込んで、新規事業を立ち上げる覚悟でスピーディーに意思決定をしていくこと、

そして、インド人の毎年の昇給・昇格に対する期待値をしっかりコントロールしていけるだけの人事評価制度や、スピード感のあるキャリアプランを設計して、さらに、グローバル志向の強いインド人のニーズにもしっかり応えていけるだけの人事戦略を持っておくことが不可欠、ということになります。

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