Vol.0156　アンケートで世界をつなぐ：Hunchとその革新的なアプローチ

Hunchは、インドとドバイを拠点とする新しいソーシャルメディアアプリで、2022年に設立されました。このアプリは、他のソーシャルメディアプラットフォームと差別化を図るために、アンケート（投票機能）を中心に据えています。創設者の一人であるIsh Goel氏は、人々が自分の意見を匿名で表現する力を持つことの重要性を強調しており、そのためにHunchを立ち上げました。Hunchは、特に若いユーザー層を対象に、仕事に何を着ていくのかや、普段の出来事など、日常生活に関する質問をアンケートとして投稿し、意見を求めることができるプラットフォームです。
また、このアプリは“Vibeスコア”と呼ばれるアプリ内評価システムを使用して、ボットアカウントや悪質なユーザーを排除します。

Hunchは、すでに100万人以上の登録ユーザーを獲得し、月間アクティブユーザー数は約22万人にのぼります。このアプリは、インドとアメリカで特に人気があり、ソーシャルネットワーキングアプリ市場に新たな風を吹き込むことを目指しています。しかし、Goelは多くのソーシャルメディアアプリに共通する収益化の問題に直面しています。同社は、広告、アプリ内購入、B2Bパートナーシップなど持続可能な収益源を探しています。

 

Hunchの創設者たちは、アプリの成長とユーザーベースの拡大に向けて、口コミ戦略や英語圏かつ、大きな市場を持つ米国市場へのさらなる進出に注力しています。
同社は、Alpha Wave GlobalとHashedから2300万ドルの資金調達を行いました。この資金調達により、チームの拡大や、より多くのユーザーへのリーチが期待されていますが、Goelは急速な拡大よりも質の高い成長を目指しています。
ソーシャルメディアの世界では、大手プレーヤーが市場を支配していますが、Hunchはアンケートを中心に据えることで、ユーザーに新しい体験を提供することで、この市場に挑戦しています。このアプローチは、人々が自分の意見を自由に表現し、共有することを奨励するものです。

 

Source:Hunchが変えるアンケート主導のソーシャルメディア革命

 

今までのSNSが文章・写真・動画をメインとしてきた中で、Hunchはアンケート（投票機能）を中心にしているという点がとても斬新に感じました。
日常生活には、他人の判断を仰ぎたい状況が事の大小を問わず少なからずあると思います。匿名性が担保され、忌憚のない考えをシェアし合えるこのアプリは、新たな考え方や気づきを知ることや、意思決定の助けになると思います。
しかし、このようなサービスが増えていく中で、自分の中で何を大切にするのかや、どこで誰に何を相談するのかを考えておくことがより重要になってきていると感じます。

（文責：大森太郎）