India Weekly Topics

週刊インドトピックス

Vol.0169 Z世代流!新時代のインド伝統衣装スタイリング

インドのZ世代(Zoomer)の若者は、インドの伝統的な衣装に対する新しいスタイルのアプローチを展開しています。彼らは伝統を重んじながらも、その枠を超えた独自のスタイルを追求しており、伝統的な衣装に現代的な要素を融合させることで、個性的かつ革新的なファッションを創出しています。

例えばZ世代は、機能性と快適性を重視し、複雑で重い装飾よりもシンプルで動きやすいデザインを好む傾向にあります。彼らは、ズボン型のサリーやポケット付きのレヘンガ(サリーに似たインドの女性用フォーマルウエア)、エスニックジャンプスーツなど、実用的でありながらスタイリッシュなアイテムを選びがちです。

さらにZ世代は、伝統的な装いを、現代的なアクセサリーでアップデートすることもあります。例として、ウェディングや特別なイベントでのスタイリングでは、伝統的なポトリやクラッチバッグの代わりにウエストバッグを選ぶことで、より自由に動けるよう配慮しています。また、ショッピングの際には、オンラインでサイズが正確に示された既製品を選ぶことを好み、面倒な採寸や仕立てを避ける傾向にあります。

 

Z世代のファッションへのアプローチは、多様性と実験精神に富んでいます。インド文化のアイテムを西洋の要素と組み合わせることで、ジーンズにクルタやシャツにレヘンガを合わせるなど、インド西洋折衷の新しいスタイルを生み出しています。このようにして彼らは、自身のアイデンティティや気分、スタイルに合わせて衣服を自由にアレンジして楽しんでいます。

 

この新しい世代は、伝統的なスタイルに挑戦し、バックレスブラウスやエキサイティングなサリードレープ、レイヤードレヘンガなど、目新しいデザインでファッションの新境地を切り開いています。Z世代にとって、インドの伝統的なファッションへの愛は変わらず、彼らはその伝統に新しい息吹を吹き込むことで、独自のスタイルを確立しています。

 

Source:Z世代が変えるインド服の魅力

 

記事にあるように、都市化が発展しているベンガルールにおいても、街中で伝統衣装を着ている若い世代の人たちは多くいます。しかしそれはほとんどが女性で、男性はシャツととても細身のジーンズが主流です。

以前街で見かけた女性は、黄色のクルタに茶色のカーゴパンツを合わせたスタイリングをしていて、とても様になっていました。

生活様式が近代化する中で、その変化にも適応しつつ、自分たちの伝統も取り入れて新たなスタイルを作り上げていく彼女たちの姿勢には、学ぶべきものが多くあるように感じます。

(文責:大森太郎)