Vol.0020 ついにGoogleもJio Platformsへの大型投資を表明!世界が注目するJioのプラットフォーム化の行方はいかに!?
Googleがインド通信大手に45億ドルの出資を発表
インド大手経済メディアのThe Economic Times社の2020年7 月15日付報道によると、Googleはインドの大手通信事業を手掛けるリライアンス傘下のJio Platforms(ジオ・プラットフォームズ)社に45億ドルを出資することを発表しました。GoogleのCEOであるSundar Pichai(スンダー・ピチャイ)氏はこの報道のちょうど2日前の7月13日に今後5~7年にわたってインドに100億ドルを投資する「Google For India digitization fund(インドデジタル化推進ファンド)」を設立し、デジタルプラットフォームに力を入れることで新型コロナウイルス対策や教育の充実、中小事業の支援などを行うことを表明していました。
インドのスマートフォンユーザー数は約4億5千万人と中国に次いで世界第2位ですが、未だ9億人近くはスマートフォンを使用していません。Pichai氏は「Jio Platformsと合同で手頃な価格帯のスマートフォンを開発し、未だスマートフォンを保有していない層にデジタルアクセスを提供することに注力する。」と述べています。
デジタル産業への需要拡大で急速に注目されるJio Platforms
Jio Platformsは今年4月にFacebookから57億ドルを調達し、それに続きSilver Lake(シルバーレイク)、KKR、General Atlantic(ジェネラル・アトランティック)を含む9つの著名な外資系企業から合計95億ドルを調達していました。今回のGoogleの出資によってJio Platformsの合計調達額は197億ドル(約2兆1000億円)となり、2019年に過去最高を記録したインドのテックスタートアップの年間資金調達合計額約1.6兆円を、なんと3ヶ月足らずで更新したことになります。
新型コロナウイルスの拡大が止まらないインドにおいてインターネットは国民のライフラインとなっており、これまで以上にインドのデジタル産業への注目が高まっています。そんな中、Googleが先陣を切って100億ドルのファンド設立を発表したことは、他の外資系IT企業にとってインド市場の魅力を再確認することのできるいい機会だったのではないでしょうか?