【登壇報告】第3回 INDIA JAPAN BUSINESS SUMMITに登壇
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2025年11月7日、インド・バンガロールのThe Turf, Renaissance Bengaluru Race Course Hotelにて開催された「第3回 INDIA JAPAN BUSINESS SUMMIT」に、弊社の田中が登壇いたしました。
本サミットは、「Make in India with Japan, for the Globe」をテーマとし、特にMSME(中小・零細企業)に焦点を当て、技術移転、ジョイントベンチャー、市場アクセス、スキル開発、EODB(事業のしやすさ)、政府の取り組み、スタートアップエコシステムといった領域について議論するものです。
※インドのMSMEについてはこちらの記事(中小零細企業(MSME)向け経済支援による日系企業への影響とは?)もぜひご覧ください。
中小企業がインド進出で直面する課題について議論
田中はセッション3「Challenges and Remedies for MSMEs to Accelerate Cooperation between India and Japan」のパネルディスカッションに参加いたしました。日本の製造業、とりわけ中小企業がインド進出において直面する主要な課題として、主に以下の二点についてお話しいたしました。
1. アクセス可能なエコシステムの不足
日本の製造業、特に人的リソースや予算が限られている中小企業にとって、インド進出に関する検討や具体的なプロセスを支援する情報やネットワークを提供するエコシステムが未だ十分に整備されていない点が課題です。中小企業が販売拠点や生産拠点を立ち上げる際、誰に何を聞くべきか、どのコンサルタントがどこまでサポートできるのか、あるいはどこに落とし穴があるのかを正確に把握するためには、多大な情報収集が必要となります。
弊社としては、このエコシステムを構成する一員として貢献できるよう、引き続き様々な形での情報発信と、エコシステムの具体的な実現に向けて行動を続けていく所存です。
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2. 異文化理解(不確実性の回避)
インドビジネスにおけるもう一つの重要な課題は、異文化理解です。多くの日本人が、赴任初期の「ハネムーン期」の後に「ショック期」に突入し、ストレスを感じる傾向があります。
特にビジネス商習慣における違い、とりわけ「不確実性の回避」に対する志向性の差が大きい点は大きな特徴です。典型的な日本企業は調査や計画に多くの時間を費やし、リスクを最小化するべく慎重に意思決定を行う一方で、インド人はスピーディなアクションと改善を繰り返し、「走りながら考える」スタイルをとる傾向にあり、この文化の違いが生むショック期を乗り越えるには、異文化を理解し、自己をメタ認知し、自身の行動に変革を生み出していくことが鍵となります。
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