India Weekly Topics

週刊インドトピックス

Vol.0016 テレメディシンは今後インドのヘルスケアにどのような影響を与えるだろうか?

コロナ禍・医師不足・インフラ不備の改善に期待される遠隔医療(テレメディシン)

コロナ禍のインドで躍進する遠隔医療(テレメディシン)サービス

インド最大のスタートアップメディアであるYourStory社の2020年6月24 日付報道によると、新型コロナウイルスが蔓延したことにより、インドヘルスケア部門の“テレメディシン(遠隔医療)”に対する関心が高まっているようです。新規感染者が増え続けるインドにとって、感染を拡大させないためにも医療関係従事者と患者の密な接近は極力控えるべきであり、よってテレコンサルテーション(遠隔医療相談)ができるアプリの必要性に迫られています。

オンライン薬局サービスを展開するインドのスタートアップ1mg(ワンミリグラム)は、インターネットを介した医療診断サービスの提供も開始しており、インド保険家族福祉省(Ministry of Health and Family Welfare)にも認定をされ、ユーザー数およびアクセスを大きく伸ばしています。また、デジタルヘルスのプラットフォームであり医師検索および医療情報サービスを展開するPracto(プラクト)ではインドで新型コロナウイルス感染者が確認され始めた今年3月上旬から、アクセス数の増加、および登録医師が増加し続けているようです

様々なインドの医療の問題解決に期待されるテレメディシン

インド政府は歳出の0.9%(日本では11.8%)をヘルスケア部門に投じており、そのうち地方のヘルスケア施設に費やしているのはほんの僅かです。地方の医療インフラが整っていないことで患者を治療したくてもできない、というのが現状です。インド国内の1医師に対する人口は1457人ですが、これを地方でみてみると1医師あたり25000人(日本では1医師当たり平均約381人)と、いかに地方での医師不足が深刻か分かります。

こういった問題の解決策のひとつとなるのがテレメディシンとなるでしょう。テレメディシンは地方の医師不足やアクセスの問題だけではなく、コスト削減、クオリティの向上などあらゆる面での期待ができます。現在でもオンライン予約や、電子処方箋、定期通院の方向けのオンライン通知、自宅でできる血液検査などがありますがまだ一般的に利用されているとは言えません。

インド国内の新型コロナウイルスの新規感染者は今もなお増え続けており、病院に行きたくても感染が気になり気軽に通院することができない人も多いと思います。今後政府のテレヘルス分野への投資と、規制緩和が進み、一日でも早く遠隔医療が一般的に使われるようになることを望んでいます。

Source : コロナウイルス蔓延で、テレメディシンへの関心高まる

1mg : https://www.1mg.com/

Practo : https://www.practo.com/

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