India Weekly Topics

週刊インドトピックス

Vol. 0060 医師や医療施設へのアクセスを確保する新サービスに注目

インドが抱える医療問題

インド最大のスタートアップメディアであるYourStory社の2020年12 月9日付けの報道は、農村部の医師や医療施設へのアクセスを提供するスタートアップ企業『5e ヘルスケア』を取り上げています。

インドでは、適切で質の高い医療ケアの供給不足が問題視されています。特に現在のようなコロナによるパンデミックの状況では、誰もが適切な医療を受けられる制度や施設を整えることが非常に重要です。インド都市部では、それらが整備された大型病院が多くありますが、農村部ではまだまだ医療体制さえ整っていない診療所がほとんどという現状です。
このような農村部や小さな町での医療アクセスを問題視したSudarsan Parida氏とRajesh Gaikwad氏は、10万ドルの初期投資を使い、2019年に5e ヘルスケアを立ち上げました。

「インドの農村部や小さな町に住む人々にとって、専門医はおろか、通常の医師へのアクセスも容易ではありません。更に、彼らは診療施設にアクセスすることすら出来ず、医師は正しい判断を下すことが出来ないのです。5eヘルスケアは、これらの不便さを取り除き、必要としている人々が医師にアクセスできるようにすることを目指しサービス提供を行っています。」とSudarsan Parida氏は語っています。

『5e ヘルスケア』の提供サービス

Sudarsan Parida氏が語ったように、5eヘルスケアは、地方の人々がビデオ通話で医師とオンラインでつながり、緊急時には診断サービスや病院へのアクセスを得ることができるようにすることを目標としています。5eヘルスケアのサービスを使用する事により、患者はオンラインで医師を見つけて診断の予約をすることが出来ます。診察はすべてビデオ通話を使用したオンラインで行われます。5eヘルスケアのサービスは、チャットやビデオなし通話でのコミュニケーションは行わないというルールを設けています。なぜなら、ビデオ通話を使用することにより、患者は実際にまるで病院にいるかのように問診を受けることが出来るからです。
バンガロールに本社を置いていますが、オリッサ州の州都ブバネーシュワルとチャッティースガル州の州都ライプルにもオフィスを置くことで、診断ラボやサンプル収集センターと連携し地方でも病理検査を簡単に利用出来るようにする支援も行っています。

インドの1日当たりのコロナ新規感染者は減少していますが、他国と比べると依然として多い数字です。一方で、コロナ禍を機に遠隔医療やオンライン薬局などのサービスに対する需要が急増し、5eヘルスケアのサービスも、オンラインで行う非接触型の診療が可能なため、現在のニーズに合ったサービスだと思います。また、コロナが終息した後も、農村部の人々にいつでも診断が受けれるという安心感を与えてくれる素晴らしいサービスだと思います。

source: バンガロールのスタートアップが農村部の医師や医療施設へのアクセスを確保