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週刊インドトピックス

Vol.0137  Zomatoの成長戦略とは?

食品及び食料品配送会社のZOMATは、2024年の第3四半期に3四半期連続で利益を記録し、1億3800万ルピーに達しました。ZOMATの純利益は、全四半期の3600万ルピーと比較して283%も増加しています。これは、食品配送とビジネス向け供給事業のHyperpureに寄って支えられています。Hyperpureのサービスとは、レストランや飲食店に対して、新鮮で高品質の食材を提供することを目的としています。

同社の収入において最大のビジネスである食品配送では、営業収入は前年同期比で1151憶ルピーから1704憶ルピーとなりました。「Hyperpure」からの営業収益は前年同期の421憶ルピーから倍増の859憶ルピーに上りました。また、2023年7月1日から独立した報告部門として登録された、外食とイベントビジネスを行う「Going Out」事業部は、前年の58億ルピーから73億ルピーの営業収入を記録しました。

 

食品配送業務は、新規レストランの参入や既存レストランの対応範囲拡大によって、月間アクティブレストランの基盤が増加したことで成長しました。

Zomatoの全四半期での総注文額(GOV)は前年同期比27%増の8486億ルピーに成長し、平均月間取引顧客数は、消費が鈍化しているにもかかわらず、1880万人に拡大しました。同社は成長の要因として、Goldプログラムの再導入を上げているが、会員獲得と再獲得を目的としているため、その価格設定が望むほど高くないことも認めています。

 

一方、Zomatoのクイックコマース部門の「Blinkit」は、祝祭期間中の需要の増加により、営業収益が前年同期比113%増の644億ルピーに達しました。BlinkitのGOVは前年同期比103%増の3542億ルピーであり、平均注文価格は前年同期の553ルピーから635ルピーに増加しました。

 

Source: Zomatoの成長

 

Zomatoの第3四半期の業績は、食品配送の強化や、レストランの新規参入・サービス拡大によるものだとわかりました。またGoldプログラムのようなロイヤルティプログラムの再導入は、低価格で様々なサービスを受けられることから、筆者自身登録してみようかと検討しています。複数のプラットフォーム間で価格を比較しやすくなっている現在において、Zomatoが今後どのように顧客を維持していくのかが楽しみです。

(文責:大森太郎)