India Weekly Topics

週刊インドトピックス

Vol.0079 Amazon IndiaがMahindra Electricと提携。電動モビリティへの取り組みを支援

Amazon India、配送車両にEV車を導入

インド最大のスタートアップメディアであるYourStory社の2021年2月23日付けの報道で、Amazon IndiaとMahindra Electricのパートナーシップ提携について取り上げています。

今回のパートナーシップによってAmazon Indiaはデリバリー車両としてMahindra Electric社の電動三輪車、Mahindra Treo Zor EVを配備したとのことです。現時点ではバンガロール、ニューデリー、ハイデラバード、アーメダバードなどの主要都市を含む7都市で100台近いEV車を展開しています。

Amazonは以前、Climate Pledgeで2030年までに配送車両に100万台の電気自動車を導入するという世界的なコミットメントを発表しており、それに加えて昨年Amazon Indiaが2025年までにインドでの電気自動配送車を1万台まで増やすことを宣言していました。『今回のMahindra Electricとの提携は、環境持続可能性の目標のもと、インドがe-モビリティ業界を前進させるための重要な一歩である。また、業界の持続可能性のリーダーになるための重要なマイルストーンだ。我々は、顧客が注文した商品の配送という点において、持続可能で安全な配送を確実にする【メイド・イン・インド】の電気自動配送車を構築するために、いくつかのOEMと協力し続けており、このパートナーシップは、我々のコミットメントの証である。』とAmazon APAC, MENA & LATAMカスタマー・フルフィルメント・オペレーション担当副社長のAkhil Saxena氏は述べています。

 

電動三輪車のMahindra Treo Zorとは?

今回Amzon Indiaの電動配送車両として採用されたMahindra Treo Zorは2020年10月に発売され、高度なリチウムイオン電池を搭載しています。8kWの電力、積載量550kgという業界最高クラスで、顧客にユニークな価値を提供しています。Mahindra Electric Mobility社の取締役社長のMahesh Babu氏は『弊社のインド製電気貨物が、Amazonの【インド国内の配送パートナーのEV車への転換】という目標に貢献できることを嬉しく思う。』と述べています。

 

インドにおける持続可能性の今後の展望

Amazon Indiaのライバルでもあり、国内最大級のeコマースであるFlipkartも、持続可能性への取り組みの一環として、2030年までに電気自動車の使用に完全移行することを発表しており、すでにデリー、ハイデラバード、ジャイプール、ブバネスワー、プネ、ムンバイ、ベンガルール、コルカタ、ラクナウでEV車を導入しています。

インド政府は環境持続可能性を目標にEV車を推進しており、昨年からその動きは強まりました。しかし、コストや充電ステーション不足などの問題から、思うようにEV車の数は増えていないようです。今回取り上げたAmazon IndiaやFlipkartのような名の知れている企業が積極的にEV車に転換していることで今後ますますEV車の需要が増し、現在抱えているEV車に関連する問題も少しずつ解消されていくのではないでしょうか?

現時点ではEV車使用という取り組みは企業にとって付加価値となっていますが、今後さらに多くの企業がこのような持続可能性な取り組みを導入することで、数年以内に持続可能性、環境問題を配慮した動きがマスト条件に転換していくのではないかと思います。

 

Source:Amzon IndiaがMahindra Electricとパートナーシップ提携