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週刊インドトピックス

Vol.0037 インドローカルデリバリーアプリの『Dunzo』がコロナ禍で大幅需要増!

デリバリーアプリがコロナ渦で成長

インド最大のスタートアップメディアであるYourStory社の2020年9月27日付けの報道によると、ハイパーローカルデリバリーアプリの『Dunzo(ダンゾウ)』がコロナ渦によって需要が伸びているようです。

同社は2015年にバンガロールでローンチされ、現在ではデリー、ムンバイ、チェンナイ、ハイデラバード、ジャイプールでもその名が知られています。Dunzoで配達可能な品は生鮮食品を含む食料品や調理済フードなどに止まらず、洗濯物や重要書類、オフィスに置き忘れたパソコンの充電器、風邪薬、タバコ、ビール、植物など基本的に「何でも運ぶ」スタイルで、その手軽さから人気を集めています。

さらに今年3月に広がり始めた新型コロナウイルスとインド政府によるロックダウンが後押しとなり、今年7~9月は過去5年間のうち最高水準の業績を上げた四半期だったことを報じています。同社は今後も地域展開として新たな都市開拓を進めていく予定で、はじめの2年半で新規開拓都市を1億ドル(約105億円)の市場に成長させていくと主張しています。

2800万ドルを調達し投資家からも注目

同社は最近GoogleとLightstone Fund(ライトストーン・ファンド)主催のシリーズE資金調達ラウンドの一環として、2800万ドル(約30億円)を調達し、投資家からも注目を得ていることが分かります。Dunzoは顧客の定着率が約80パーセントで、平均デリバリー単価は500ルピー(約715円)となっています。

現時点では各オーダーを約20分~25分以内に完了することができていますが、創設者のKabeer  Biswas氏は 『将来、注文を5分で配達することも可能になるだろう。そのための技術がドローンなのか、各家と店舗を繋ぐチューブ技術を搭載したものになるかは分からないが。』と最先端の技術を積極的に導入していくことを示唆しています。

実際に私もロックダウン中に数回Dunzoを利用することがありましたが、デリバリー中もアプリ上で追跡可能で、配達完了後の案内、オンライン決済、配達員の評価までスムーズに行うことができ、安心して利用できました。

ロックダウン前は周りで利用している人は少なかったですが、ロックダウンに入り、近くのスーパーの日用品、医薬品を届けてもらったり、実家に帰省した友人の荷物を預かる際に利用したりとDunzoが活躍する場面が何度もありました。コストも安く便利なので、ポストコロナで国民が安心して自由に出歩けるようになっても、Dunzoの需要は減ることがないと思います。

今後Dunzoがどのように新規開拓を進めていくのか、サービス向上と同時に競合他社との差別化を図っていくのかが気になります。

Source:

デリバリーアプリDunzoがインドでの市場開拓を進める

Dunzo:https://www.dunzo.com/

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