Entry Into India

インド基礎概論

A : インド進出の基礎と進出形態の概要

インド進出の基礎と進出形態の概要

【インド国内の販売代理店を通じて商品を販売する場合】

インドに進出する日系企業は年々増加していますが、進出方法や進出形態はさまざまです。その中でもっとも多くかつ最初の選択肢として検討されるのがインド国内拠点は持たずにインドの販売代理店を起用し、日本からの輸出を通じてインド国内へ販売するスタイル。弊社でも販売代理店の候補企業の発掘や商談のアレンジをさせていただくことがありますが、インド国内に自社の販売拠点を持たないだけに、当該代理店とどのように信頼関係を構築し、どのように契約を締結して、販売を拡大していくかは極めて重要です。弊社が特に重要だと感じる留意点について、以下に3つのステップに分けてご紹介をしたいと思います。

1、 代理店との信頼関係構築

まずは何よりも代理店の経営トップであるインド人との信頼関係を構築することが大切です。英語で直接コミュニケーションが取れることが理想的ですが、この信頼関係の構築において重要なのが、立ち上げ初期はしばらく意思決定権を持つ日本本社の経営層がスピーディーに代理店と直接話をして相手を“その気”にさせることができるかです。“ウィズ/アフターコロナ時代”においてはZoomなどのビデオ会議システムを活用したリモート商談も増えてくるとは思いますが、インド人が大切にする雑談(例えば、一緒に食事をしながら家族の話などをする等)や面前での商談をどう実現し、インド人特有の商習慣や価値観を尊重して、WhatsApp(Facebook傘下のSNSでインド版LINE)なども活用しつつ、日々のコミュニケーションを工夫しながらまずは仲良くなること、人間関係を構築することが大切です。

2、 代理店との事前合意

代理店との信頼関係を構築していくプロセスの中で徐々に具体的な商談を開始します。販売価格やコミッション料率については柔軟な姿勢を見せつつ、支払条件や最低購入ロットなどにおいて交換条件を提示するなど、両者の希望をすり合わせながら徐々に相手との“落としどころ”を探ります。契約条件は定期的に見直していくことを前提に、インド国内市場に対する代理店の販売力を適切に評価した上で独占的販売権(Exclusive Distribution Right)の付与については慎重に検討し、契約不履行の際を含む契約解除条項(Termination)や不可抗力条項(Force Majeure)、守秘義務(Confidentiality)も含めてお互いに納得感のある認識共有を促し、事前に契約内容の大枠について合意をしておきます。

3、 代理店との契約締結と販売

事前合意に基づき、弁護士と相談をしながら販売代理店契約(Distributorship Agreement)を作成します。多くの場合、事前に合意していたはずの事項が覆される事態も想定されますが、スピーディーかつ粘り強く対応し、再度交換条件を提示しながら“落としどころ”を探り、契約締結を実現します。なお、契約締結後も販売代理店が継続的に御社の商品を売りたくなるような工夫が必要です。具体的なマーケティング戦略についてはここでは触れませんが、広告宣伝への支援も含めて積極的かつ継続的にマーケティングをサポートし、当面は販売網を構築するための投資期間と位置づけて実績を積み上げることが大切です。

販売代理店候補のリストアップや商談アレンジのサポートについてはこちらから

【インド国内に販売拠点や製造拠点を設立する場合】

インド国内に拠点を設立する場合には、主に(1)現地法人(Company)、(2)支店(BO : Branch Office)、(3)駐在員事務所(LO : Liaison Office)、(4)リミテッドライアビリティーパートナーシップ(LLP : Limited Liability Partnership)、(5)プロジェクトオフィス(PO : Project Office)、という5つの形態があります。以下に全体像をご理解いただくためにそれぞれの進出形態について比較表をご紹介をしますが、より詳細な情報については下記のリンク先をご確認いただければと思います。

(※1)旧ECB規制ではLLPによるECB借入は禁止されていたが、2019年に解禁。
(※2)配当分配税(DDT : Dividend Distribution Tax)は2020年に廃止。

1、現地法人(Company)

現地法人については、内国法人としてインドに進出することになりますが、主に公開会社(Public Company)と非公開会社(Private Limited Company)があり、インド企業省が管轄するインド登記局(ROC : Registrar Of Companies)から設立認可を取得することになります。なお、日系企業の場合は独資でインドに非公開会社を設立するケースは比較的多いですが、自社だけでインド国内の販売チャネルや人脈の構築、政府との折衝や労務対応などが難しいケースなどにおいて、インド企業との合弁でジョイントベンチャーを設立するケースも多くあります。この場合には別途合弁契約書の締結をし、付属定款(AoA : Article of Association)において別途パートナー企業との合意事項を盛り込むこともあります。

A-1 : インド現地法人の設立手続について
A-2. インド現地法人設立後のコンプライアンスについて
A-3.(執筆中)インドでのジョイントベンチャー/合弁会社の設立時に注意すべきポイントについて

2、支店(Branch Office)および駐在員事務所(Liaison Office)

支店や駐在員事務所については、外国法人としてインドに進出することとなり、外国為替管理法(FEMA : Foreign Exchange Management Act)に基づきインド準備銀行(RBI : Reserve Bank of India)から設立認可を取得することになります。

A-4. インド駐在員事務所・支店の設立条件・要件および設立前に確認すべき事項
A-5. インド駐在員事務所・支店の設立手続について
A-6.(執筆中)支店(BO)および駐在員事務所(LO)の設立後のコンプライアンスについて

3、LLP(Limited Liability Partnership)

LLPについては、2008年LLP法(Limited Liability Partnership Act 2008)に基づき設立されますが、現地法人と同様、インド登記局ROCからの設立認可を取得することになります。なお、LLPの場合には定款や付属定款はなく、その代わりにLLP Agreementを締結し、登記することとなります。

A-7.(執筆中)支店(BO)および駐在員事務所(LO)の設立要件および設立前に決定すべき事項
A-8.(執筆中)支店(BO)および駐在員事務所(LO)の設立手続きについて
A-9.(執筆中)支店(BO)および駐在員事務所(LO)の設立後のコンプライアンスについて

インド基礎概論

A-1 : インド現地法人の設立手続について

A-2. インド現地法人設立後のコンプライアンスについて

(執筆中)インドでのジョイントベンチャー/合弁会社の設立時に注意すべきポイントについて

A-4. インド駐在員事務所・支店の設立条件・要件および設立前に確認すべき事項

A-5. インド駐在員事務所・支店の設立手続について

(執筆中)インドの支店・駐在員事務所 設立後のコンプライアンス

(執筆中)インドLLPの設立条件・要件および設立前に決定すべき事項

(執筆中)インドLLPの設立手続について

(執筆中)インドLLPの設立後のコンプライアンスについて

(執筆中)インド進出のメリットと日系企業進出リスト/一覧